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2022/03/14

生まれたばかりの赤ちゃんと空気の関係とは?

山口葉子さん

PROFILE 山口葉子さん

株式会社ナノエッグ 代表取締役社長 兼 研究開発本部長
ダウコーニング株式会社、横浜国立大学大学院人工環境システム学(ポスドク)を経て、聖マリアンナ医科大学難病治療研究センター客員教授(現職)。科学技術振興機構プレベンチャー事業サブリーダーを経て、2006年4月に株式会社ナノエッグを設立、2011年より代表取締役社長に就任し、現在に至る。理学博士(ドイツBayreuth(バイロイト)大学自然科学群(Prof.Dr.H.Hoffmann))。

赤ちゃんは肌も生まれたて

ーまず、赤ちゃんの肌のメカニズムについて教えてください

皮膚は大きく、表皮、真皮、皮下組織に分かれていますが、これは最初からではなく、空気に触れた瞬間、三つに積層することが分かっています。つまり、お母さんの羊水で育った赤ちゃんの肌は、生まれてきて初めて細胞が活性化し、分化(=ターンオーバー)を始める、ということです。肌のターンオーバーはおおよそ年齢に相関するので、0歳の赤ちゃんなら刻々と変化し続けていると思ってよいでしょう。皮膚が未成熟であるともいえるので、1歳を過ぎるころまでは肌にとって良い環境のもと、過ごすようにしたいですね。

赤ちゃんの肌に重要な三つのこと

ー「肌にとって良い環境」とは、具体的にどのようなものでしょうか

一つは「空気」です。赤ちゃんがもっとも長い時間を過ごすお家のなかは、なるべくなら菌やウイルス、花粉の浮遊しない清浄な環境が望ましいでしょう。そうなると、定期的な換気が大切になりますが、いまは高層マンションも多く、窓を開けることがままならないご家庭もありますし、隣家が近くて空気の循環が難しい場合もあるでしょう。気密性が高まるなど家の性能も上がっていますので、これらに当てはまるご家庭は、空気清浄機をうまく活用したいですね。同じ理由で、赤ちゃんが過ごす場所にも気を付けましょう。床に近いほどほこりが多くなるので、ベビーベッドがあるなら、そちらで過ごせるようにしたいですね。ただ、最近は床の近くの空気を取り込み、清浄な空気にして排出する空気清浄機も出ています。お住まいの事情に合わせた製品を検討できるとよいですね。

二つ目は「保湿」です。乾燥対策にベビーオイルやクリームを塗る場合は、サラサラとしたテクスチャーの製品を選びましょう。これは大人にもいえることですが、ベタベタするものは、ほこりや花粉を吸着しやすい傾向にあります。

三つ目は「戸外に出る」ことです。外で過ごすことは赤ちゃんの肌にさまざまなメリットがあります。なかでも汗をかくことが大事です。日光を浴びることは肌の免疫力を高めることにもつながります。夏場はエアコンの効いた室内で過ごしたくもなりますが、ぜひ戸外に連れ出してほしいですね。

適度なケアで楽しい育児を

―最後に子育て中の方へのメッセージをお願いします

空気の中にはいろいろな物質があります。ウイルスや菌はもちろん、花粉やほこりも近づけないに越したことはありません。このようなお話をすると、化学物質やペットのノミ、ダニも気にして和室をフローリングに変えたり、寝具を新調したりする人もいるかもしれません。ですが、現代は化学物質を避けては通れないですし、ダニが一匹もいない生活も不可能です。いろいろな情報があふれる世の中なので、つい心配しがちですが、ご両親が神経質になりすぎるほうが心配です。

今回お話した三つのポイントを押さえながら、適度なケアで赤ちゃんの健やかな肌を笑顔で育てていきましょう。

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