三菱地所ホーム 株式会社

執行役員 新築注文事業部門 副部門長 営業アカデミー部長 / 高島靖彦様

協業から生まれた空間除菌の新機軸 新・エアロテック-UVの開発秘話に迫る

三菱地所ホーム×日機装 Cross Talk

新・エアロテック-UVは、三菱地所ホームと日機装が共同開発した住宅向け全館空調システム。 2020年10月のリリース発表以来、着々と導入実績を増やしています。 両社の担当者が開発に至った経緯や今後の展望を語りました。(本文中敬称略)

三菱地所ホーム 株式会社

二社の技術が融合した新・エアロテック-UV

二社の技術が融合した新・エアロテック-UV
全館空調システムエアロテッグの空気の流れ

ーこの度、三菱地所ホーム様と日機装が共同開発した新・エアロテック-UVについて教えてください。

高島:まずは、従来のエアロテックについてご説明いたします。エアロテックとは、1995年から我々が戸建て住宅向けに展開している”全館空調システムです。
このシステムの特長は24時間365日家中を換気しながら快適な温度で満たすこと。まず給排気口から取りこんだ外気を室内機の特殊なフィルターにかけて、カビの胞子や花粉などを約97%カットします。その空気を家中に張り巡らされたエアーダクトを通じて、各部屋に行き渡らせます。また、全館空調でありながら、部屋ごとに温度調整できるので家族全員が快適な温度で過ごすことができます。
このシステムにAeropureの深紫外線技術を応用し、空間除菌機能を強化したものが新・エアロテック-UVになります。

ーどのような経緯で共同開発に至ったのでしょうか。

高島:Aeropureを知ったのは、新型コロナウイルスが猛威をふるっていた2020年の5月ごろ。弊社の商品開発部から製品リリースがまわってきたのです。決め手になったのは、その後に行われた宮崎大学と日機装様による共同研究でした。リリースを読むと、「日機装の深紫外線LEDが新型コロナウイルスの不活化を確認」とあるではありませんか。折しも、空間除菌のニーズは、大変高まっていました。エアロテックに深紫外線技術を導入できれば、今までよりもさらに安全できれいな空気の住まいをご提供でき、競合他社との大きな差別化になると考えたのです。
どのように共同同発の糸口をつかんだのかというと、これは全くの偶然なのですが、エアロテックのオーナーに日機装の社員の方がいらっしゃったのです。面識のある私が直接お話しさせていただき、ファーストステップにつながりました。

中摩:思わぬところから話が転がりこんできたので、正直なところかなり驚きましたよ。もちろんその社員もエアロテックの機能は熟知しているので、髙島様からのご提案にも理解が早かった。すぐさまAeropure開発チームで開発にとりかかり、本格始動からわずか3か月程度で製品をリリースしました。空調と深紫外線除菌の親和性を加味しても、このスピード感は異例です。


除塵後の空気を深紫外線でさらに除菌

除塵後の空気を深紫外線でさらに除菌
新・UVクリーンユニットのしくみ。
1.光触媒フィルターがアレル物質・ウイルス・菌を補足
2.外線照射により除菌
3.きれいな空気が各部屋へ

ー深紫外線技術はどのようなかたちで、盛りこまれているのでしょうか。

中摩:エアロテックのダクト部分に、深紫外線LEDとエキスバンド光触媒フィルターで構成された*新・UVクリーンユニット”がオブション装備されます。
根本的な仕組みは、Aeropureと変わりません。室内機のフィルターを通過した清潔な空気がユニットを通るときに深紫外線を照射して、ウイルスや臭いの原因物質、アレル物質などを除菌・分解します。

ー開発にあたって工夫した点はありますか?

中摩:ダクトに新・UVクリーンユニットを装備することで、エアロテックが生み出す空気の流れを乱さないよう特に気を配りました。

高島:その点については、日機装様から様々なご意見をいただきました。工夫といえば、ユニットには安全機能も取り入れました。オーナー様がフィルター洗浄する際、深紫外線に直接触れてしまわないよう、電源を落とさないとユニットが室内機から外せないようになっています。
メンテナンス性が向上したのもオーナー様にとっては、大きなメリットになるでしょう。従来のエアロテックは、水銀ランプで除していますが、このランプは年に1回程度交換する必要がありました。一方、深紫外線LEDは10年程度交換せずに使用できます。

中摩:そう、深紫外線LEDは水銀ランプより長寿命なんですよ。
また、深紫外線LEDは水銀を使わないため環境にも負荷がない。サステナピリティに配慮した新・エアロテック-UVは、時代の湖流をとらえていると言えるでしょう。


優れた消臭効果がオーナーからも好評

ーオーナー様からの反響はいかがですか?

高島:除菌効果は目に見えるものではないのでオーナー様も評価が難しいところかと思いますが「安心感がある」という声は、多く集まっています。あとは、消臭効果についでもご好評いただいています。焼き肉の残り香やペットの臭いなど、どんなに家を清潔に保っていても生活臭は出てしまうものですが、新・エアロテック-UV使用以前と比較し消臭効果を体感いただけているようです。

中摩:そのあたりの効果もデータとして可視化できるといいですよね。除菌効果については、Aeropureで実証済みなので、より住宅環境に特化したエアロテックならではのデータを。

高島:仰るとおり、うちの商品開発部門や研究開発部門なども巻きこんで、説得力のある数値を導き出したいです。

共同開発に弾みをつけてあらゆる分野に進出

共同開発に弾みをつけてあらゆる分野に進出
新・UVクリーンユニットはダクトから取り外し可能

ー今後の展望をお聞かせください。

中摩:今回の共同開発で、日機装の可能性がグっと広がりました。ダクトのある環境なら、分野を問わずシナジーを生み出せるわけですから。今後は自動車、航空機、医療機関⋯⋯と市場を開拓していきたいです。

高島:弊社では医院建築も手がけているので、日機装の深紫外線LED技術×弊社の医院建築のコラボレーションも実現できそうですね。お医者様もポストコロナ時代の空間除菌には、大いに期待していますよ。
将来的には、弊社オフィスに日機装の深紫外線LEDの技術を導入したいですね。職場環境を整えることが、ひいてはよりよいサーピスの提供へとつながります。