日機装の深紫外線LEDの特徴は?
工業用ポンプの開発・製造からスタートした日機装は、その後メディカル分野にビジネスを広げながら成長を続けてきました。この歴史のなか培われた一つが、水や空気などの「流体」を制御する技術と知識です。深紫外線LEDの研究開発に着手したのも「水の除菌」を大テーマに掲げたことがきっかけでした。そこから現在は、「空間除菌」へと技術の活用領域を広げているのはやはり、流体の取り扱いに長けた日機装の根本となる技術があるからです。
本コラムでは、日機装の深紫外線LEDの特徴を掘り下げ、ご紹介します。
特徴1:国産へのこだわりからくる安心の品質保持体制
日機装の深紫外線LED関連製品は、「結晶成長」とも呼ばれるLEDチップの製造にはじまり、パッケージング、品質検査、装置(製品)製造と、大きく四つの工程からつくられています。このうち、「パッケージング」はパートナー工場に委託していますが、そのほかの工程は、品質の安定化、ノウハウの流出防止を目的に、すべて国内自社工場で行っています。この体制により、お客様に対し、高品質かつ適正価格での製品提供を目指しています。
LED の製造から装置開発まで一貫して行うメーカーはおそらく日機装だけです。このこだわりはお客様への迅速な製品サポートの実現、不具合発生時の迅速な原因究明の場でも生かされています。なお、こうした工程の一つひとつに品質管理フローを組み込んでいるのも、日機装ならでは。これは医療機器事業で成長を遂げてきた私たちにとって「つくる責任」を果たす基本であり、真摯な姿勢の表れです。
特徴2:深紫外線LED×他の技術で、新たな価値を創造
日機装では、深紫外線LEDとほかの技術を組み合わせた製品をご提案することで、お客様のビジネスに貢献しています。お客様は深紫外線LEDに関する深い知識を要さなくとも、ビジネスに適した装置の活用が可能です。こうした製品の「モジュール化」に対応できるのも、日機装が高度な技術と知識を要するからにほかなりません。たとえば、一般的な水銀ランプの寿命は1年ですが、当社のLEDは用途によっては約4倍の寿命を誇ります。さらには、小型かつ高出力であるため、これまで搭載の難しかった場所にも用いられるなど、その活用の幅はどんどん広がっています。こうした一つひとつの特徴は、青色LEDの発明でノーベル物理賞を受賞した天野浩先生と、赤﨑勇先生との長年の共同研究がもたらしたものであり、他社にはないオリジナルの強みになっています。
「Original technologies」これは、日機装のコーポレートステートメントですが、深紫外線LEDはまさにこの言葉を体現する一つです。日機装は、独自技術へのこだわり、品質管理のこだわりを、お客様のビジネスの強みに変えることで、その存在感を打ち出しています。